― Web Technology and Life ―

『プロフェッショナルコンサルティング』読書メモ

2011-08-05
『プロフェッショナルコンサルティング』という本を読んだので、本書のまとめと、思ったことをつらつらと。

『プロフェッショナルコンサルティング』の要約

端的に章別にまとめると以下のようになるが、端的に言えば、実行を支援できるようになるのが本当の経営コンサルティングである、という内容。

序章 エグゼキューション・ケイパビリティの時代
企業経営力は執行力が鍵を握るようになり、SOLVE(戦略、組織、リーダーシップ、ビジョン、執行力)にまとめられる。
第1章 日本の企業が変革できない方ン等の理由
経営トップが意思決定の場で、村長的なゲマインシャフト組織の長としての役割から逃れられずに、利益優先できないため。
この状態を脱却するためにリーダーは作為的に作る必要がある。
第2章 トップマネジメント・コンサルティングとは何か?
課題設定を自ら意識的に行い、応えを提示すること。概して、幅広い知識と人間力が必要となる。
第3章 プロフェッショナルコンサルタントへの道
若いうちに徹底的に論理力を磨き上げ、1年で四つの分野のマスターレベルの知識を身につけることが重要である。
第4章 本物の論理的思考力を身につける
「独立・相関」、「ディメンジョン」、「因果の強さ」を意識して常に頭に負荷をかけ続けることが重要である。また、論理的に考える能力だけでなく、論理をうまく伝えたり、メタファーにかえて説明したり、する伝える能力も鍛えることも重要である。
第5章 東京デジタルホン VS. NTTドコモ
実際のコンサルティングの事例。
第6章 世界で勝つための日本の戦略
自らのローカルの特徴を活かしつつグローバルで差別化をして、戦いに出る各地域で各地域の専門家に任せる、あるいは、インターフェイスを作るということが肝。
第7章 「ファクト」、「論理」、「情理」がすべて
汗水流して「ファクト」を集めて、「論理」で考え、「情理」に訴えて提案をする、ということを繰り返したくさん経験することが、コンサルタントとしての成長には重要である。
第8章 経営の諸問題はたった1つの施策で解決できる
年功序列制の撤廃である。最も目的に効果的で実行可能なビジョンや計画をたてることが重要である。

いくつか気になったこと

SOLVEについて

これはなかなかいいフレームワークだと思う。個人的には調和していることが重要だと思うので、以下のようにクロスSOLVEの中にそれぞれが調和しているか、うまく連携したものになっているか、真偽値をいれた合計得点で簡単に企業のその時の経営力を測れると思う。今後、参考にして使っていきたいと思う。

経営力の評価
戦略 組織 リーダーシップ ビジョン 実行力
戦略 × × ×
組織 × × ×
リーダーシップ
ビジョン
実行力

「独立・相関」についてよくわからなかった

これは、第一に、基本的には、独立関係であれば、どちらかが原因でどちらかが結果になるので、どちらが原因かどちらが結果か見極めようねという話で、第二に、相関関係であっても第三因子が相関している二つの因子に影響を与えた結果相関しているように見えたり、原因に見える因子の背後に、強い因果を持っている第三因子が隠れていてダマされるとかいった第三因子に気を付けようねっていう話のような気がするが、どうも注釈の意味がちょっとわからなかった。まぁ、対談ものは曖昧なところがぬぐいきれないないのはしょうがない。とりあえず、「独立・相関」、「レベル感」、「因果の強さ」という繊細な論理的思考への気遣いは忘れずに気をつけて実践していきたいと思った。

システムエンジニアに応用して考えてみる

ぼくはここでいう経営コンサルタントではないし、このブログは技術ネタをメインにしているのでシステムエンジニアを念頭において、システムエンジニアに応用して考えてみたい。もちろん、ビジネスマンではあるので、本書で述べられていた多くのことは大変参考になって今後実践していきたいものを上記のように得られたのではあるが。

品質保証期間の問題

コンサルタントもシステムエンジニア(プログラマ)についても、品質保証期間について同じ問題をかかえている。それは、コンサルタントも提案した本人のアサインが解かれば、その提案については有効期限切れになってしまうし、プログラマも書いたコードの保証はなくなる。基本的に、両者ともその事象に関わり続けれなければ品質は保たれないのである。

評価されるポイント

経営コンサルタントの場合、提案が実行されるかどうかが、付加価値の焦点であるということで実行可能な提案できるかが価値あるコンサルタントの証ということであるが、システムエンジニアの場合、いかに長期的に使われ続けるものを作ったかということが重要である。プログラムやシステムは使われること、実行されることが前提あるため、実行されたから評価されることは少なく、どちらか、どれだけ短期間で開発できたか、システムの処理速度はどうか、メンテナンス性は高いか、長い間使われ続けて運用実績は豊富か、といった運用面が評価される。もちろん、類まれなコードは、それが動くということだけで評価されるが、それは別問題である。

最終的には人材育成

経営コンサルタントにしろ、システムエンジニアにしろ評価されるポイントは違えど同じ品質保証期間の問題をかかえている。もちろん、コンサルタントの場合短期的な提案なれば実行支援計画書のようなものを作っておけば他の人がそのマニュアル通り、実行してくれるだろうし、プログラムでも使い方マニュアルやメンテナンスマニュアルのようなもの「ドキュメント」と抽象的に言われる類のものを作っておけば当座の運用は可能である。

しかし、長期的な提案を続ける場合、長期的な仕様の変更に耐えていく場合、どうしてもそのプロジェクトに携わっていく後継者を育てていかなければならない。この段階になると、かなり抽象的なレイヤーになるが、やはり人材育成ということになる。

その道に秀でている人がプロと呼ばれるのであるのは当然として、人材育成できるプロこそが今後ますます評価されていくべきだろう。そのエンジニアが入ったプロジェクトは、その人が抜けたあともとても良く回っているという状況を作れるようなエンジニア、ひいてはビジネスマンこそが価値があるといえる。

最後に

最近、ブログを書くのが滞っていたので、とりあえず、最近読んだ本を咀嚼するということでお茶を濁しておきました。ホントは、HandlerSocketとかgroongaとか新しい技術を試してブログにアウトプットしていきたいんですけど、うーんもうちょっと落ち着いてからかな。。。

ビジネススキル update_at : 2011-08-05T02:45:52
hirobanex.netの更新情報の取得
 RSSリーダーで購読する   
blog comments powered by Disqus